アカエイの釣り方
アカエイの生活環と生態
アカエイはエイやサメと同じく、軟骨魚綱に属し、全身の骨格は軟骨で形成されています。
アカエイ科には6つの属と70種以上の種類が存在し、一部は日本近海にも生息しています。
アカエイ属には、アカエイ、ホシエイ、ヤッコエイなどが含まれます。
アカエイは北海道南部から日本各地や東南アジアに広く分布しています。
アカエイは特徴的な体形を持ち、平たい菱形のような形状をしています。
吻はやや尖り、尾は長いです。
背面の中央には小さな棘が並び、背側は赤褐色で腹側は白色です。
目の周りやヒレ、尾の辺縁部は黄色から橙色になっています。
背面の色は海底と同じ色に擬態することで、外敵から身を守る効果があります。
また、ウロコがなく、体表は粘膜で覆われています。
尾はしなやかな鞭状をしており、中ほどには1〜2本の針のような棘があります。
この棘にはカエシがあるため、刺さると抜けにくくなっています。
アカエイの顔の後ろ側には噴水孔があり、腹側には鼻孔と口が存在します。
また、口の周りには「ロレンチニ瓶」と呼ばれる電気受容器があり、微弱な電流を感知することができます。
そのため、背面の目は獲物を探すのにはあまり役に立たず、外敵を監視する役割を果たしていると考えられています。
成長すると、アカエイの体長は最大で2メートルに達し、体重は100キログラム以上にもなることがあります。
寿命は約15年です。
アカエイは温かい海の内湾や沿岸部の浅瀬、河口部などの砂泥底に生息しており、通常は砂の中に潜んでいます。
食性は肉食で、貝類、甲殻類、小魚、多毛類などを捕まえ、獲物を平たい体で包み込み、強い歯でかみ砕いて食べます。
アカエイは卵胎生であり、雌は自身の体内で卵を孵化させます。
春から夏にかけて、アカエイは体長約10センチの稚魚を5〜10匹ずつ産みます。
アカエイの注意事項
アカエイは自然界において重要な生物ですが、注意が必要な点もあります。
アカエイは普段は人に対して攻撃的ではありませんが、もし触れたり踏みつけたりすると刺される可能性があります。
アカエイの尾にある棘に刺されると、針のような形状とカエシがあるため、抜き取るのが難しくなります。
そのため、アカエイに接近する際は注意し、彼らを尊重することが大切です。
海でアカエイを見かけたら、その場から離れるか、安全な距離を保つようにしましょう。
また、アカエイを触ることは控え、自然を守るために行動しましょう。
アカエイの特徴とサメとの関係
稚魚のアカエイは、淡褐色で親とほぼ同じ形状をしています。
彼らはとても元気で、海底近くを活発に泳ぎ回りますが、サメ類にとっては彼らは主要な餌となるため、天敵となります。
アカエイとの接触によるアレルギー反応と対処法
一般的にアカエイは水中では人に対して攻撃することはほとんどありません。
しかし、干潟や砂地、河口部などで釣りをしていると、アクシデントでアカエイを驚かせることがあります。
アカエイの尾には毒腺があり、触れると激痛が走ります。
アレルギー体質の人は、アナフィラキシーショックを起こし、最悪の場合は死に至ることもあります。
痛みが長期間持続することもあるため、もし刺された場合はすぐに毒を絞り、患部を水か湯で洗ってから、できるだけ早く病院で治療を受けることが必要です。
また、死んだエイでも毒が残っているため、放置したり触ったりしないように注意しましょう。
アカエイの名称の起源と地方名
アカエイという言葉の起源には複数の説があります。
例えば、アイヌ語や東北地方では棘を「アイ」と呼ぶことから、エイに転じたという説があります。
また、「アカ」は体色が赤褐色であることから付けられた名前です。
アカエイは非常に人気があり、単にエイやエエと呼ばれることもあります。
さらに、各地域ではエブタ、エギレ、アカエ、アカヨ、アカマンタ、カマンタなど、さまざまな地方名で呼ばれています。
水族館ではマンタなどと並んで人気がありますが、釣りではしばしば外道扱いされることがあります。
アカエイの釣り方と狙い目
アカエイを釣る場合、彼らの好シーズンは初夏から秋であり、水温が上昇する頃です。
この時期、アカエイは夜間にエサを追いかけることが多いため、夜釣りが有利です。
釣りの狙い目は、アカエイのグループが集まりやすい河口周辺です。
特に、エサの溜まる流れが緩やかな橋の脚周辺や消波ブロックの近く、カケアガリなどがおすすめのポイントです。
河口部では、上げ潮の時間帯が特に狙い目となります。
釣りの仕方について詳しく説明します
釣りを行う際には、まず狙いの魚の生息する場所に仕掛けを投げ込みます。
その後、竿を設置してアタリを待ちます。
特にアカエイを狙う場合は、エサを食べた瞬間に一気に走ることがあるため、リールのドラグをゆるめておくことが重要です。
また、エイを取り込む際には、非常に大きな玉網またはギャフが必要となります。
仲間がいる場合は、助けを借りることが確実です。
巨大エイを狙う場合の釣りの仕方
もし巨大なエイを狙いたい場合は、イシダイ釣りや大ゴイ釣りに使われる仕掛けを応用することをおすすめします。
10㎏以上の大型エイを狙う場合は、ミチイト(釣り糸)は最低でも10号以上のものを使用することが無難です。
また、ハリスにはワイヤを使用し、小さなループを作ってハリやサルカンと結びます。
ハリにはプライヤーなどを使って反り返った部分をつぶしておくと、エイを釣り上げた後のハリ外しも安全です。
エサとしては、イカや魚の切り身がおすすめです。
小魚やエビなどを丸ごと使っても装餌することができます。
ライト投げ釣りとしての釣りの仕方
小型のエイを狙う場合は、30号の負荷がかかる投げ竿とドラグ付きの大型スピニングリールの組み合わせで十分に対抗することができます。
オモリは遊動式に設定しておくと、エイがエサを食べる際に違和感を与えにくくなります。
一本バリ仕様の場合、ハリには大型の丸セイゴを使用します。
付けエサは、イカの身を約10×2㎝の短冊状に切り、ハリにチョン掛けして使用するか、冷凍キビナゴなどでも構いません。
※回答は自由追加出来ます。
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