アイナメの釣り方
アイナメは、日本の南西諸島や太平洋側の一部以外の沿岸地域に生息しています。
朝鮮半島南部や黄海にも見られます。
アイナメの仲間には、クジメやウサギアイナメ、スジアイナメ、エゾアイナメ、ホッケ、キタノホッケなどがいますが、それらはアイナメと同じ科に属しています。
特にクジメは、アイナメと同じ海域に生息することがありますが、黒潮の影響を受ける地域ではクジメの方がより一般的です。
また、他の種類の魚は主に東北や北海道などの北方の海域に生息しています。
アイナメ科の特徴
アイナメ科の魚は、カサゴ目に分類され、ヒレの棘条(とげ)が発達していないことや背ビレが連結していることが特徴です。
また、ウロコが小さく、似たような形状をしています。
そのため、個々の魚を見分けることは、成長段階や生息場所、産卵期などによって体色が大きく変化するため、ホッケ属を除いては困難です。
一般的に、アイナメは淡褐色から茶褐色の体色をしていますが、灰色や暗緑色に変化することもあります。
特に産卵期には体色が変化することが特徴的です。
また、日本に生息するアイナメ科の魚は、5本の側線がありますが、近縁種のクジメは側線が1本しかありません。
そのため、アイナメとクジメを見分けるには、側線の数と尾ビレの後縁の形状を確認することができます。
アイナメの生息地とクロサワヒゲダイについて
アイナメは、主に水深100メートル以下の海域に生息しています。
一方、クロサワヒゲダイは通常、20〜30メートルの岩礁や砂礫底に生息しています。
クロサワヒゲダイの生態と特徴
クロサワヒゲダイは、産卵の時期になると浅い場所に移動し、稚魚も浅い場所で生活します。
この魚の産卵は主に10月から1月に行われますが、寒冷地ではより早い時期に行われます。
オスは1歳で性成熟し、メスは2歳で性成熟します。
産卵時には、クロサワヒゲダイは浅い場所の礫底や岩礁を選んで、オスがメスを誘い込んで産卵を行います。
この時期のオスは、黄色味のある特徴的な婚姻色を示します。
卵は海底の岩や海藻の茎などに産み付けられ、オスは同じ場所で複数のメスと産卵します。
そのため、卵は大きな団子状になります。
メスは産卵期に数回にわたって産卵を行いますが、卵が孵化するまでの約1ヶ月の間はオスが卵を保護します。
ただし、他の個体が保護している卵を食べてしまうこともあります。
3月から4月にかけて、体長約3cmの稚魚は岩礁や海藻帯で遊泳します。
体長が5〜7cmに成長すると、彼らは底生生活を始めます。
クロサワヒゲダイは他の魚とは違い、群れを作らず、単独で生活します。
彼らは非常に定住性が高く、ほとんどが約2.5m四方の縄張りから出ることはありません。
クロサワヒゲダイは昼行性で、主なエサは小型の甲殻類、ゴカイ類、小型の魚類などです。
彼らは岩の隙間に身を潜めながら岩の表面をつついたり、目の前のエサを吸い込んだりして捕食します。
成魚のサイズは通常30〜40cmですが、65cmに成長する個体もいます。
クロサワヒゲダイの和名である「鮎並(あゆなみ)」「鮎魚女(あゆうおんな)」は、彼らが一定の縄張りを持ち、ぬめりが強いという特徴に由来しています。
また、「相嘗(あいなめ)」という当て字は、産卵期にお互いの口を噛み合わせるようにして喧嘩することに由来しています。
彼らは「愛魚女」とも呼ばれ、その姿形や動きが女性を連想させる特徴があります。
アイナメの名前の由来
アイナメという名前は、1895年にジョルダン博士とスタークス博士がアイナメの学名を決定する際、大瀧圭之助氏という人物が標本の入手に協力したことに由来しています。
また、「お滝」という人物に関連する説もありますが、それは時代的に矛盾があるとされています。
アイナメの地方名
アイナメは地域によって様々な地方名で呼ばれます。
北海道では「アブラコ」、東北や関西では「アブラメ」、仙台では「ネウ」と呼ばれます。
これらの地方名は、アブラコやアブラメが脂分が多いことから派生したものと言われています。
また、「ネウ」は根魚を意味するとされています。
広島では「モミダネウシナイ」と呼ばれており、これはアイナメがおかずにされるとお米の種までも食べてしまうほど美味しいということに由来しています。
アイナメの釣り方法
アイナメは主に沿岸に生息しており、小さいものであれば防波堤からでも手軽に釣ることができます。
北海道や東北地方では、岸からでも大きなアイナメを狙うことができますが、その場合は頑丈な釣り道具と仕掛けを使用するのが一般的です。
エサ釣りの場合、一般的にはイワイソメやアオイソメが使われます。
また、エビ類や胴付き仕掛けではイワシを使用することもあります。
アイナメのアタリは、大型のものほど小さいものに比べて小さい傾向があります。
アイナメの特徴的な釣り技
アイナメが釣り竿にかかった時の抵抗は、頭をぐんぐん振るような動きをするため、「首振りダンス」と称されています。
また、防波堤などの水深のある場所では、アイナメが堤防の端に潜んでいることがよくあります。
そのため、ヘチ釣りや投げ釣りが盛んな地域では、アイナメの釣りが一般的です。
また、アイナメはクロダイのヘチ釣りの際にもゲストとして釣れることがあります。
ヘチ釣りでは、軽いオモリを使って仕掛けをゆっくりと落とし込むのがコツです。
+ さらに、スピニングリールやルアー用のライトタックルでも、アイナメを釣ることが可能ですが、より細かな操作が求められる場合もあります。
アイナメ釣りのタックルと仕掛けについて
一般的に、アイナメ釣りには繊細な投げ竿とタイコリールの組み合わせが使いやすいと言われています。
特に、常磐から東北、北海道の地域では、防波堤や磯からの投げ釣りが盛んです。
大型のアイナメを狙う場合には、腰の強い投げ竿を使用すると良いでしょう。
アイナメ釣りでは、感度の高いPEラインを使ったミチイトによる仕掛けが一般的です。
PEラインは根の存在などを把握しやすくするためです。
根掛かりを防止するためには、シンプルな1本バリの仕掛けや浮き上がりの速いジェットテンビンが使われることが多いです。
アイナメは主に根まわりに生息しているため、根掛かりしやすい特徴があります。
そのため、砂地に根が点在している場所では、砂地の部分に仕掛けを留める方法も用いられます。
ルアー釣りの場合、最近ではボートや磯からアイナメを狙うことが人気となっています。
専用のタックルが販売されていますが、ブラックバス釣り用のヘビーアクションのベイトタックルも流用可能です。
ワームは、クロー系のザリガニの形状とシャッド系の小魚を模したものの2種類を持っておくと良いでしょう。
クロー系のワームは海底や岩礁に落とし込むイメージの場合に適しています。
一方、シャッド系のワームは底近くを泳がせる場合に使い分けましょう。
アイナメ釣りでも、ブラックバス釣りほどではありませんが、キャスティングの正確性が求められます。
そのため、ベイトキャスティングリールの使用がおすすめです。
また、一般的には16ポンドのフロロカーボンラインが使われます。
岩場での釣りでは、釣り糸がこすれて切れる危険性がありますので、適切な釣り道具を選ぶ必要があります。
仕掛けを投入した後は、釣り糸を引っ張ったり上下に動かすことで、アイナメを誘います。
アイナメ釣りの基本的な方法について詳しく解説
アイナメを釣り出すためには、特定の動きをすることが重要です。
もし何かおかしいと感じたら、釣り糸を引っ張り、魚の口に針をかけるために糸を巻き取る行為を行ってください。
これを「アワセ」といいます。
アワセをすることで、魚がしっかりと釣り針にかかったら、魚が岩の下に逃げ込むのを防ぐことができます。
さらに、船での釣りでもアイナメは非常に人気があります。
特に関東地方では長い間愛されています。
東京湾や金沢八景での釣り方は以下のようなものです。
この地域では、軽量のブラクリオモリ(オモリと釣り針が一体となったもので、色がついているもの)を使用します。
千葉県の外房飯岡では中通しオモリ仕掛け(約15号)を使い、常磐ではテンビン仕掛けとして30〜50号のオモリを使用します。
どちらの釣り方でも、アイナメの微妙なアタリを感じ取るためには、繊細な穂先と強い胴を持つ、先調子の竿が最適です。
リールについては、浅瀬では小型のスピニングリール、深場では両軸リールを使用します。
以下には、東京湾で人気のあるブラクリ仕掛けの例が示されています。
市販品以外に、中通しオモリを使用して自作することも可能です。
釣りの基本的な方法は、仕掛けを軽くキャストして、仕掛けを下に投げる「アンダースロー」をすることで着底させ、竿を大きくシャクることでエサを誘います。
アタリは竿先に現れる場合もありますが、エサの動きの変化を感じ取ることが理想的です。
エサがしっかりと食い込んだ後にアワセを入れるようにしましょう。
以上がアイナメ釣りの基本的な方法についての詳しい解説です。
※回答は自由追加出来ます。
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